お尻や腰の鈍い痛みから始まり、足全体がズキズキし始め、ひどくなると立っていられないほどの痛みがある坐骨神経痛。

坐骨神経痛には、神経が圧迫されて起こるものと、椎間板に起因するものがあります。

痛みが起こる原因によって、やるべきヨガポーズが違ってくるので、注意してください。

 

▲目次

1、坐骨神経痛が起こる2つの原因と対処方法
1-1、お尻の筋肉が神経を圧迫している 1-2、椎間板ヘルニア

2、坐骨神経痛を和らげるヨガポーズ
2-1、ハッピーベイビーポーズ
2-2、糸通しのポーズ
2-3、鳩の休息のポーズ
2-4、コブラのポーズ
2-5、キャット&カウ

3、ヨガで坐骨神経痛を悪化させないための注意点
3-1、坐骨神経痛の原因に応じたポーズを行なう
3-2、正しいポーズの取り方を学ぶ

 

坐骨神経痛が起こる2つの原因と対処方法

坐骨神経は、腰を起点としてお尻と脚の筋肉を通って下まで伸びる長く太い神経です。
一カ所がダメージを受けると、ほぼ全ての下半身がズキズキしてきます。

そんなつらい坐骨神経痛が起こる主な要因は、2つあります。

お尻の筋肉が神経を圧迫している

坐骨神経痛が起こる要因の1つは、お尻にある坐骨神経が圧迫されることによるもの。

お尻には大臀筋という大きな筋肉があるのですが、これが神経を押しつぶすことで痛みが起こるのです。

長時間座っていると痛みが出る人が多いと思いますが、これは自分自身の体重によって大臀筋が坐骨神経を押しつぶしていることが原因。

坐骨神経の周辺には、梨状筋という神経を守るクッションの役割をする筋肉があるのですが、長時間座っていると、梨状筋が体重をカバーしきれず、大臀筋が坐骨神経にストレスを与えて痛みが発生するのです。

 

画像出典:なかしま拓郎整体院

 

この原因の場合、痛みを和らげる対策として、梨状筋のストレッチが有効です。

大臀筋の重さに耐えきれずに収縮してしまった梨状筋を伸ばして元に戻すことで、坐骨神経を守る働きが復活します。

椎間板ヘルニア

長引く坐骨神経痛は、椎間板が原因となっていることがあります。

椎間板ヘルニアは、脊柱の間にあるゼリー状の物質が飛び出てしまう疾患。

飛び出たゼリーが、坐骨神経を圧迫して痛みを引き起こすのです。

 

椎間板ヘルニアの治療には、ゼリーが元の位置に戻るように、脊柱に反対の動きをさせる整体テクニックがあるのですが、これと同じ効果が期待できるヨガポーズがあるので、下でご紹介します。

椎間板起因の坐骨神経痛の場合、脊柱を丸めるポーズは禁忌です。
さらにゼリーが飛び出し、症状を悪化させる可能性があります。

坐骨神経痛を和らげるヨガポーズ

座りっぱなしによる神経の圧迫や、筋肉のコリが原因の場合は、ハッピーベイビーポーズや糸通しのポーズ、休む鳩のポーズで、お尻の筋肉をストレッチすると効果的です。
座っている姿勢で痛みが増すのなら、座位のポーズは避けた方が良いですね。

椎間板ヘルニアが原因の場合は、コブラのポーズやキャット&カウで、椎間板の飛び出たゼリーを元に戻す動きをすると痛みが和らぎます。

ハッピーベイビーポーズ

 

画像出典:YOGA JOURNAL

  1. 仰向けに寝て、膝を胸に引き寄せる。
  2. 手で足の土踏まずか親指をつかむ。

ポーズのコツ

お尻の筋肉をストレッチするポーズなので、お尻にある坐骨神経が圧迫されて起こる痛みに効果的。
膝を脇の下に落とすように、手で足裏を押すとストレッチが深まる。
心地よいと感じられる体勢を探してみよう。

糸通しのポーズ

画像出典:YOGA JOURNAL

  1. 仰向けに寝る。
  2. 両膝を立て、右脚を左脚にかける。
  3. 左足を胸に近づけるように持ち上げ、両手で腿裏、あるいは脛を持つ。

ポーズのコツ

これも、お尻の筋肉をストレッチするポーズなので、お尻にある神経圧迫が原因の痛みに効く。
掛けた右脚は、数字の4のように、膝を横に向ける。
お尻を持ち上げず、足を胸に引き寄せるようにする。

鳩の休息のポーズ

画像出典:YOGA JOURNAL

  1. マットの上に座り、右脚を後ろに伸ばし、左足は膝を曲げる。
  2. 上体を前方に倒し、腕は心地よい位置に置く。

ポーズのコツ

お尻から足にかけてストレッチでき、リラックス効果の高いポーズ。
陰ヨガでは、数分間かけてこのポーズを続ける。
上体を倒すことで、お尻の筋肉がよりゆるめられる。
通常、曲げた足の膝は90度くらいにするとストレッチ効果が高まるが、坐骨神経痛対策では、膝は開かないで足を恥骨側に引き入れると良い(梨状筋の収縮を防ぐため)。

コブラのポーズ

画像出典:YOGA JOURNAL

  1. うつ伏せになる。
  2. 両手のひらを胸の横につき、腕の力で上体を起こす。
  3. 恥骨が床から離れない所でポーズを保つ。

ポーズのコツ

背骨を反らせるポーズなので、椎間板ヘルニア起因の坐骨神経痛に効果的。
椎間板を反対方向に動かすことで、飛び出たゼリーが元に戻る可能性がある。
胸を張って、肩甲骨を寄せることを意識する。
腕は伸ばせるのであれば、恥骨が浮かない範囲で最大限伸ばしても良い。

キャット&カウ

画像出典:YOGA JOURNAL

  1. 四つ這いになる。手は肩幅、足の付け根の下に膝が来るようにセット。
  2. 息を吐きながら、顎を胸につけ、背骨を丸める。(カウ)
  3. 息を吸いながら、背骨を反らし、視線は斜め上を見る。(キャット)

ポーズのコツ

背骨を波打つように動かすこのポーズは、背骨の歪みを正し、神経と骨を癒着させない効果が期待できる。
整体院などの椎間板ヘルニアの治療でも似たような動きを行なう。
効果を高めるために、キャットポーズの時はお尻をかかとに近づけるようにし、カウポーズの時は上体を少し前のめりにすると良い。

 

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ヨガで坐骨神経痛を悪化させないための注意点

坐骨神経痛の原因に応じたポーズを行なう

ヨガは、坐骨神経痛の痛みを和らげることができますが、ポーズを取る前に、まず坐骨神経痛が起きている原因を探りましょう。

上記で説明したように、お尻の筋肉が縮んでいることが原因なのか、あるいは椎間板ヘルニアが原因なのかで、やるべきヨガポーズが違ってくるからです。

例えば、お尻の筋肉を伸ばすアプローチをすべきなのに、コブラのポーズでお尻の筋肉を収縮させても意味がありませんよね。
逆に、前屈のポーズは、お尻の筋肉を伸ばすことはできるけど、腰が丸まるから椎間板にとって良いポーズとは言えません。

坐骨神経痛改善には、痛みの原因を知り、それによって適切なポーズを選ぶことが大切です。

正しいポーズの取り方を学ぶ

坐骨神経痛改善効果を高めるには、正しいアライメントでポーズをとることも大切です。
間違った姿勢のポーズは、症状が悪化することもあるので注意してください。

ヨガ未経験者は、まずヨガスタジオでポーズの正しいアライメントを教えてもらった方が良いでしょう。

 

坐骨神経痛は、日ごろから身体のケアをすることで予防できます。
全身の骨や筋肉を整えられるヨガは、坐骨神経痛予防に最適なエクササイズです。
ヨガを習慣にして、坐骨神経痛に負けない身体作りをしましょう!

 

 

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