ヨガとアーユルヴェーダは、同じ哲学から生まれた、言わば兄弟のようなもの。
ヨガをしている人は、アーユルヴェーダの知識を持つことで、ヨガの練習や生活の質を高めることができます。

今回は、健康維持やダイエットに取り入れるべき「ハチミツ」について、アーユルヴェーダの知識も取り入れてまとめてみました。

食事や心の「3つの質」~ サットヴァ・ラジャス・タマス

まず、アーユルヴェーダにおける “食” ついての考え方を簡単に説明します。
アーユルヴェーダでは、食や心には「グナ」と呼ばれる3つの質があるとされます。
食品によって「グナ」は違っていて、人間の体や心は、食べることでその食品の「グナ」の影響を受けると言われています。

サットヴァ

食品としていちばん良い質。純粋で生命エネルギーが多いもの。加工されていないもの。
オーガニックな野菜、果物、未精製の穀物、ドライフルーツ、はちみつ、新鮮なミルクやバターなど。

味/ 穏やかで調和的な味
心/ 穏やか、調和的

ラジャス

刺激を与えるもの。 肉、魚、卵、揚げ物、チーズ、砂糖など。

 

味/ 辛さや刺激がある味
心/ 自己中心的となり攻撃的

タマス

無知・停滞を表す。缶詰、加工食品、古いもの、薬品や添加物、アルコール、菓子、ジャンクフード、白砂糖など。

味/ つくってから時間が経ったもの 重い味
心/ 抑うつ的、環境を破壊

アーユルヴェーダから見る「ハチミツ」の効果

一般的に、ハチミツの効能としてよく言われるのが、疲労回復、喉の痛みの緩和、咳止めなどですね。

アーユルヴェーダ的に見ると、ハチミツは “サットヴァ=調和” の質が高いとされています。
それゆえ、ハチミツは “ラジャス=攻撃的な質” や “タマス=停滞・不活性の質” を中和させる働きをするので、ストレスや添加物たっぷりの食事でバランスを崩しがちな現代人の心身の健康維持や、ダイエット、デトックスに役立つ食品とアーユルヴェーダでは考えられています。

ハチミツはダイエットをサポートする

ダイエットの天敵であるチョコレートやお菓子、ついつい食べすぎてしまう人も多いと思います。

精製された白砂糖をたっぷり使って過度に加工されたチョコレートやお菓子は  “ラジャス” や “タマス” の質が高く、たくさん食べたり、長く食べ続けたりすると精神的に不安定になり、イライラして攻撃的になりやすく、アーユルヴェーダ的に見て好ましくない食べ物です。

甘いものが欲しくなったら、チョコレートやお菓子の代わりに、小さじ1のハチミツをなめてみてください。

ハチミツには、脂肪燃焼効果のあるビタミンB2、B5、ポリフェノール類が含まれていますし、はちみつの持つ “サットヴァ” の質によって、食欲が適正に保たれ、チョコレートやお菓子などの精製糖による甘さが自然とイヤになるはずです。

実際、私も以前は砂糖中毒でチョコが止められなかったのですが、砂糖断ちしようと思ってチョコの代わりにハチミツを食べるようになったら、自然とチョコが食べたくなくなりました。

ハチミツで毒素を溜めない体を作る

アーユルヴェーダによると、消化されにくい ”タマス” 的な食品を摂りすぎることが、体内に毒素を溜める大きな原因となっています。

例えば、一般的には体に良いとされるヨーグルト。これ、実は、体を冷やし、消化しにくい食品なのです。

アーユルヴェーダでは、ヨーグルトのようなねっとりした食べ物は “タマス” 的で、かなりの消化力が必要とされる食べ物とされています。
消化しきれなかったヨーグルトは、体内でアーマ(未消化物・毒素)となりやすく、体を詰まらせて代謝を下げ、病気の元となってしまいます。

それを防ぐには、ヨーグルトを食べる時にハチミツを混ぜることが有効。
ハチミツの持つ “サットヴァ=調和の質” が、“タマス=重たい質” を中和し、ヨーグルトを消化しやすくするのです。

ヨーグルト以外にも、現代の食生活には加工食品や添加物など “タマス“ を増やす原因が数え切れないほどあるので、体に毒素を溜めないために、一日1さじのハチミツを食べることはとても効果的です。

豆知識

ブルガリア人はヨーグルトを食べていて健康を保っていますが、彼らの食べるヨーグルトは出来立ての温かいものなので、工場で大量生産されてスーパーで売っている日本のヨーグルトとは全く質が違っています。

普通のハチミツではなく、 生ハチミツを選ぶべき理由

アーユルヴェーダでは、ハチミツは熱せられることで、体内でアーマ(未消化物)に変わり、その結果、体内の経路を塞ぐと考えられています。
砂糖の代わりにハチミツを使う料理のレシピもありますが、アーユルヴェーダ的には健康に良くないということになります。

科学的研究結果でも、ハチミツを熱することで、動脈硬化や皮膚のシワなどの老化現象を引き起こすAGE(終末糖化産物)が、加熱しない時と比べて8倍も増えることが確認されています。

ですから、ハチミツを買う時は加熱処理をしていない「生ハチミツ」を選んでください。
一般的なスーパーで売られているハチミツは、ほとんどが加熱処理されているので、注意してくださいね。

抜群の効能がある生ハチミツは「マヌカハニー」

生ハチミツでいちばん有名なのは、マヌカハニーです。
ニュージーランドに自生しているマヌカ木の花から採取されるハチミツで、市販されているハチミツの中で唯一、抗菌作用が確認されています。

ビタミン類やミネラル類、酵素など、通常の生ハチミツに含まれる栄養素に加え、マヌカハニーはメチルグリオキサール(MGO)という抗菌成分が含まれているのが特徴。
この有効成分によって、胃癌の原因であるピロリ菌を除去したり、皮膚の殺菌作用や免疫力を高める効果があります。

マヌカハニーの有効成分
  • グルコン酸、乳酸菌、オリゴ糖・・・腸内環境改善効果
  • 酵素、ビタミン、ミネラル・・・殺菌作用、保湿効果、美肌効果、免疫力活性化
  • ブドウ糖、果糖・・・疲労回復効果。アーユルヴェーダ的にはオージャス(生命活力)が増える
  • メチルグリオキサール(MGO)・・・抗菌作用。
マヌカハニーの効能
  • ピロリ菌除去による胃癌の予防
  • のどの痛みの緩和
  • 鼻水・鼻づまりの解消
  • 口内炎の改善
  • 虫歯予防
  • 創傷、切り傷、火傷
  • 皮膚の保湿・保護

「マヌカハニー」 利用法

私は、数年前からマヌカハニーを冷蔵庫に常備して、困ったときの神頼みならぬマヌカハニー頼みのごとく、利用しています。
普通のハチミツより色味が濃く、キャラメルのようなコクがあるのが特徴です。

ちょっと甘いものが欲しい時にそのまま食べたり、ヨーグルトに混ぜたりします。
なんとなく風邪気味で喉が痛い時、鼻水が出る時には、喉の粘膜に塗るような感じでゆっくり食べます。
口内炎ができた時、すぐにマヌカハニーを患部に塗ると治りが早いです。
ちょっとした切り傷やかすり傷、皮膚湿疹が出た時にマヌカハニーをそのまま塗ります。べとべとするので、上からガーゼやバンドエイドなどで保護します。

そんな感じで日常的にマヌカハニーを利用していて、変わったことと言えば、ここ数年、風邪をひかなくなりました。
喉がイガイガすると感じたらすぐにマヌカハニーを食べます。夜寝る前にも一さじ食べてから寝ます。(抗菌作用で虫歯予防効果もあるから寝る前に食べてもOK!)すると、翌日には喉の調子が良くなっているのです。嘘っぽく聞こえるかもしれないけど、本当ですよ。

それから、マヌカハニーの自然な甘さに慣れると白砂糖などの精製糖の甘さがおいしいと感じなくなって、市販のお菓子を買わなくなりました。
健康的にダイエットしたい人や、自然のもので免疫力を高めたい人にはマヌカハニー、オススメです!

一回に食べる量は、ティースプーン1杯くらいです(写真の量)。
体調不良の時は、このくらいの量を一日2~3回ほど食べると良いですよ。

 

↓ クセがあると言われるマヌカハニーですが、このマヌカは食べやすいです。

⇒マヌカハニー購入

生ハチミツ「マヌカハニー」のアーユルヴェーダ的注意点

加熱しない

アーユルヴェーダでは、ハチミツに熱を加えると身体の中で毒素に変わり、病気の元となると考えられています。
ハチミツはもともと熱を帯びたエネルギー(ピッタ)が優勢な食品なので、熱を加えることでさらにピッタの質が過剰となり、体に負担のかかる物質に変性してしまいます。

ですから、マヌカハニーも含め、ハチミツは40℃以下の温度で使用することを心がけてください。熱い飲み物に入れる時は、冷ましてから加えましょう。

また、マヌカハニー特有の有効成分メチルグリオキサール(MGO)は、200℃の熱でも変性しませんが、酵素やビタミン類などの栄養素は熱に弱く、加熱で失われてしまうことが科学的研究で明らかにされています。

肉や魚、卵と一緒に摂取しない

アーユルヴェーダでは、ハチミツと肉や卵などのたんぱく質は相性が悪いとされています。
ハチミツの主成分である果糖がたんぱく質と結合し、AGE(終末糖化産物)となって体に害を与える物質に変性するためです。
マヌカハニーの抗菌作用を最大に高めるには、空腹時に単独で食べるのがベストです。

1歳未満の乳幼児には食べさせない

ハチミツは、ボツリヌス菌の芽胞が稀に混入している危険があり、 1歳未満の乳児に食べさせないようにと厚生労働省が注意喚起をしています。
マヌカハニーなどの生ハチミツも例外ではなく、1歳未満の乳幼児には食べさせないようにしてください。

「マヌカハニー」の選び方

マヌカハニーは、その抗菌作用の強さによって値段が変わります。
抗菌作用のレベルは「UMF(Unigue Manuka Factor)」や「MGO(メチルグリオキサール)」という表記で分かるようになっています。

「UMF」「MGO」は検査方法が確立しているので、これらの表記があるものを購入すると安心です。
数値が高いものほど値段も高くなるので、日常的には数値の低いものを使い、体調不良の時に強い殺菌作用があるものを使い分ける人も多いようです。

UMF

マヌカハニーの抗菌作用を、消毒液のフェノール溶液と比較して数値化したもの。
UMF10+であれば、濃度10%の消毒液と同じ抗菌作用があるということ。

MGO

マヌカハニー1㎏に対して、抗菌成分メチルグリオキサールが何mg入っているかを表した数値。
MGO1100まであるが、これほど高濃度のマヌカハニーは、全体の0.1%ほどしか収穫できない。

 

↓ マヌカハニーをお手頃価格で試すなら、こちら

⇒UMF・MGO表記があるマヌカハニー購入

 

↓ MGO数値の高い、ストロングマヌカハニーを求めるなら、こちら

⇒MGO720+から1100+のストロングマヌカハニー購入

「マヌカハニー」の効果を証明する実験データ

マヌカハニーは、高い抗菌・殺菌作用があることが数々の科学的実験結果により証明されているので、近年、医療現場でも使われ始めています。

 

  • マヌカハニーは、胃潰瘍の治癒を促進し、抗酸化および抗炎症作用があるということが、マウス実験により確認されています。

    https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5307292/

  • マヌカハニーは、化学療法との併用により癌細胞の増殖を防ぎ、アポトーシス(癌細胞死滅)を誘発させるということが、マウス実験により明らかになっています。

    https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3567021/

  • マヌカハニーは、大腸炎などの感染症に効果を発揮することが実験により証明されています。

    https://bmcresnotes.biomedcentral.com/articles/10.1186/1756-0500-6-188