Yoga is the lifestyle.
ヨガでは、「クリヤ」と呼ばれる身体を浄化する方法があり、鼻ヨガはその一つです。
この記事では、鼻のつまりや花粉症、蓄膿症など様々な鼻の不調に効く鼻ヨガのやり方とその効能について解説します。
■鼻ヨガの種類
ジャラネティ
写真出典:http://www.govinda-fitness.com
ジャラネティは、食塩水を鼻の中に注ぎ込み、細菌やバクテリア、ウイルスなどを洗い流して鼻腔内を浄化するヨガの技法のことで、日本では「鼻うがい」「鼻洗浄」と呼ばれています。
インドでは1500年以上前から行なわれていて、太陽礼拝やアーサナよりも歴史があるヨガのテクニックの1つです。
現在でも、インドでは多くの人が、ジャラネティを毎朝の習慣にしています。
ジャラネティ やり方
ジャラネティをやるために、ネティポットという道具がありますが、急須や、注入口が細いドレッシングの容器(100均ショップでも売ってます)でも代用可能です。
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- 体内の塩分濃度と同じ0.9%の食塩水を用意する。(水250mlで食塩小さじ半分程度)
- 片方の鼻を指で押さえながら、反対の鼻からゆっくりと食塩水を注ぎ込む。
- 軽く息を止め、食塩水を飲み込まないようにする。
- 押さえていた指を離し、鼻から水が出てくるまで身体を傾ける。頭を少し前のめりにすると、水は口の方へは流れない。
ジャラネティ 注意点
煮沸した食塩水を使用する
水道水やミネラルウォーターは滅菌処理をされているとはいえ、細菌が全く無いわけではありません。
鼻の粘膜から雑菌が体内に入り込むのを防ぎ、カルキや塩素などを除くためにも、食塩水を一度沸騰させて冷ましてから使ってください。
また、真水でおこなうと、鼻の中が刺激でツーンと痛くなります。
体液と同じ濃度の食塩水(0.9%)を作ってくださいね。
一日に何度もやると、鼻腔内の乾燥が進み、かえって症状が悪化することもあるので、一日1、2回行なうのがベストです。
鼻をかみすぎない
ジャラネティ終了後、水が鼻腔内に残っている状態で鼻をかむと中耳炎になる恐れがあります。
洗浄後は、耳に負担をかけないよう、口を開けたまま、両鼻からフッフッフッと20回ほど息を強めに吐いて、鼻腔に残っている食塩水や鼻水を出しましょう。
このとき、少し下を向いたり、首を傾けたりすると排出しやすくなります。
スートラネティ
写真出典:http://alternativa-za-vas.com
スートラネティは、ゴム製のチューブを鼻から通して口から出し、鼻と喉をマッサージする方法です。
ジャラネティと同じく、鼻腔内の洗浄効果がありますが、ゴムチューブでマッサージするスートラネティは、食塩水での洗浄より効果が高いとされています。
スートラネティやり方
伝統的なやり方では、油を塗った綿のひもを使いますが、現代では、ゴム製のチューブを使用します。
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- 片手にチューブを持ち、鼻の中へゆっくりと挿入する。
- 喉の後ろに当たるまでチューブを押し込みます。
- チューブが喉を通ったら口を開き、中指と人差し指を使って喉の中からチューブをつかむ。
- チューブの端が口の外に出るように引き出す。
- 両手を使って、鼻孔と喉をマッサージするようにチューブを動かす。
スートラネティ 注意点
慣れると誰でも簡単にできるようになると言われるスートラネティですが、初心者には難しいテクニックなので、最初は指導者の下で行なった方が安全です。
行なう時は、チューブで敏感な鼻の粘膜を傷つけないよう、ゆっくりと入れてください。
大半の人は、喉にチューブが近づくと嘔吐衝動が起き、喉が閉まる生理反応が起こります。
これは、自然な身体の反応で害はないですが、あまりに強い嘔吐衝動が起きる場合、無理をせず中断した方が良いでしょう。
スートラネティは、2~3日に1度、多くても一日1度のペースで行ないます。
■鼻ヨガの効果
花粉症・アレルギー反応・鼻炎改善
鼻ヨガは、鼻腔内に溜まったほこりや花粉などを取り除きます。
アレルギーを起こす物質が体内に吸収される前に鼻の洗浄を行なえば、鼻水やくしゃみといった症状が軽減されます。
風邪・インフルエンザ予防と症状改善
風邪やインフルエンザなどの原因である細菌やウイルスは、鼻や喉の粘膜にくっついて、時間が経つと体内に取り込まれ、病気の症状として現れてきます。
細菌やウイルスが体内に取り込まれる前に、鼻を洗浄すると、風邪やインフルエンザの予防や症状の緩和に効果があります。
副鼻腔炎(蓄膿症)緩和
副鼻腔炎(蓄膿症)とは、鼻の奥や目の上にある骨の空洞が炎症をおこし、そこに膿が溜まるのが特徴の病気です。
副鼻腔炎の場合、鼻ヨガで定期的に鼻腔内を洗浄すると、粘膜の状態が清潔になって免疫力・自己回復力が高まり、膿が自然と排出されるようになります。
目の乾燥を和らげる
泣いたときに、涙といっしょに鼻水が出ることから分かるように、涙が出る器官(涙管)と鼻腔はつながっています。
体液と同じ濃度の食塩水で鼻腔内をを洗浄すると、同時に涙管も洗浄されるので、目に潤いがでます。
嗅覚や味覚の向上
鼻が詰まっていたり、常に鼻水が出ていたりする状態が続くと、においや味が分からなくなります。
鼻ヨガは、鼻の詰まりを取り除き、鼻水などの鼻炎の症状を改善するので、鼻の機能が良くなって嗅覚や味覚を感じる能力が向上します。
ヨガのプラーナヤーマ(呼吸法)の効果促進
プラーナヤーマと呼ばれるヨガの呼吸法の多くは、鼻で行ないます。
ジャラネティやスートラネティを行なうと、鼻からの深い呼吸ができるようになり、ヨガのアーサナで行なう腹式呼吸や胸式呼吸、その他のプラーナヤーマで得られる効果が高まります。
↓ ホットヨガで体質改善。 新陳代謝が高まり、アレルギー症状が改善したという声もよく聞きます。