Yoga is the lifestyle.
ヨガをしていると、よく耳にするアーユルヴェーダという言葉。
「ヨガと何かつながりがあるのだろうけど、詳しく知らない」という人も多いのではないでしょうか?
ヨガとアーユルヴェーダにはどんな関係があるのか、そして、それぞれの目的についてご説明します。
■ルーツ、背景にある哲学は同じ
古代インド発祥のヨガとアーユルヴェーダは、どちらも約5000年前に「ヴェーダ」という文献が基になって誕生しました。
ヴェーダとは、“普遍的な知恵” をまとめた文献のことで、それらの知恵は、ヒマラヤの聖者たちが深い瞑想に入ったときに “降りてきた” とされます。
その中のアーユルヴェーダの知恵は、病に苦しむ人々を幸せへの道として体を癒すために、聖者たちが “降ろしてきた” ものと言われています。
ヨガとアーユルヴェーダ、どちらもそのルーツはヴェーダにありますが、今のように体系づけられたのは、約2000年前、「サーンキャ哲学」と組み合わされるようになってからです。
サーンキャ哲学では、“すべての苦しみは、本当の自分を見失っているから起こる” と考えます。
そこで、ヨガやアーユルヴェーダによって、本当の自分を取り戻すために、体や心を覆っているほこりを取り除きます。
ヨガでは、アーサナ(ポーズ)、プラーナーヤーマ(呼吸法)、ディヤーナ(瞑想)を行なうことで意識レベルの掃除と浄化をし、アーユルヴェーダでは、ドーシャ(エネルギー)を整え、アーマ(未消化物)を排出することで、体と心の浄化を図ります。
【まとめ】
- ヨガとアーユルヴェーダは、どちらもルーツは「ヴェーダ」。
- どちらも「サーンキャ哲学」によって、体系化された。
- ヨガは、ポーズと呼吸と瞑想によって、心身の浄化をする。
- アーユルヴェーダは、エネルギーを整え、体と心に溜まっているほこり(必要のない観念)を排出することで浄化をする。
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■ヨガは ”内なる知恵” アーユルヴェーダは ”外からの知恵”
アーユルヴェーダは、元々は病気で苦しむ人を救うための知恵であることから、本当の自分=真我を求めるだけでなく、この世で豊かに愛を感じて生きることも重要だと考えます。
そのため、アーユルヴェーダには “環境” についての知恵がたくさんあります。
ここでいう環境とは、食物、気候、見るもの、見えるもの、音、香りなど五感を通して外から入ってくるもの。
そうした環境を整えることで、身体のドーシャ(エネルギー)を調整し、心身の健康を目指します。
一方、ヨガは、真我に出会うことを最優先課題としていて、自分自身の外側(体)から徐々に内側(心)に向かって、自己修練によって浄化していきます。
ヨガによる浄化の順序(体から心へ)
① アーサナ(ポーズ) → ② プラーナーヤーマ(呼吸法) → ③ プラティヤハーラ(感覚統制 五感統制) → ④ ダーラナ(心の集中) → ⑤ ディヤーナ(瞑想) → ⑥ 真実の自分(悟り)
アーユルヴェーダは、ヨガよりも外側(環境)の知識が豊富で、体を整える術に長けているので、①~③までの、体の調整に関する部分を得意とします。
ヨガで自分の中に生まれた知恵に、アーユルヴェーダの外側からの知識が合わされば、心と体がより早く整います。
■ヨガとアーユルヴェーダで ”本当の自分=真我” を見つける
ヨガとアーユルヴェーダは、同じルーツと哲学を持つ、兄弟のようなもの。
ともに、幸せに生きるために本当の自分=真我に出会うことを目的としています。
真我とは、どんな状況にも左右されない平安な存在で、永遠に変わらないものです。
目の前に展開する現象に一喜一憂する心や体は、本当の自分ではありません。
そこに気がつけば、たとえ病気になろうと傷つくことがあろうと、それは単なる “現象” であり、本当の自分には全く影響がないと分かります。
常に心が平安であること。
それが、ヨガとアーユルヴェーダが私たちに与えてくれる素晴らしい恩恵です。